令和3年度 大施餓鬼会法要を厳修(7/16)

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2021.07.31
令和3年度 大施餓鬼会法要を厳修(7/16)

令和3年度光運寺大施餓鬼会を7月16日(金)に開催いたしました。昨年に引き続き、密になることを避けるために2部(午前9時~、11時~)に分けて行い、消毒液の設置や窓を開けての十分な換気など、可能な限りの感染症対策を講じさせていただきました。

 

 

さて、皆さんは「輪廻転生(りんねてんせい)」という言葉を耳にしたことはありますか。人の生まれ変わりは、生前の行いによって6つの世界から行き先が決まるといわれています。そのうちの1つに「餓鬼」の世界があり、食べ物や飲み物が目の前にあっても、手をつけようとした瞬間に炎となって消え、飢えによって常に苦しみを味わうことになります。

 

「お施餓鬼」の由来としてこのような話があります。あるとき、仏教を開いたお釈迦さまの弟子の阿難尊者(あなんそんじゃ)が修行の一環として瞑想をしていると、爪が伸びきり、ガリガリにやせ細った醜い姿の餓鬼が現れ、「お前の命は3日後に尽き、餓鬼の世界に落ちるだろう。」と告げられました。驚くと同時に不安になった阿難尊者は、お釈迦さまに助けを求めたところ、「仏教で最も大切な仏・法(仏さまの教え)・僧(仏さまの教えを信じる人)に供養すれば、その功徳によりあなたも餓鬼も救われるだろう」と説かれ、教えの通りに供養をしたところ、阿難尊者は無事に長生きすることができたといわれています。

 

では、私たちが施餓鬼会をつとめる意味合いは何でしょうか。皆さんはお寺や自宅で熱心にお念仏を称えていただいていますので、間違いなく阿弥陀さまが極楽浄土へ導いてくださいます。また、この世で離れ離れになってしまった親しい方も、しっかりと葬儀をつとめていただいていれば何も心配はありません。しかし、ご先祖の中にはお念仏の教えに出会うことができず、餓鬼の世界に生まれ、苦しんでいる方もいることでしょう。施餓鬼会を行うことで、そういった方とお念仏との縁を結び、極楽浄土へ往生してもらうことが大きな目的となります。

 

光運寺の大施餓鬼会においても、初盆を迎えた方とご先祖さまのご回向をさせていただき、たくさんのお念仏をお称えいたしました。私たちの命がこの世にあるのは、お父さんお母さんやおじいちゃんおばあちゃん、そしてご先祖さまのおかげです。私たちは“生かされている”ということに感謝し、どうかこのありがたみを次の世代に伝えてあげてください。私たちがこの世を去っても、お子さんやお孫さんが私たちのことを想って、きっと手を合わせてくれることでしょう。

 

最後になりますが、大法要が無事開催できましたのも、檀信徒の皆様の深いご理解ご協力によるもので、心より感謝申し上げます。今年度の秋季彼岸会や十夜会も感染予防を徹底して開催したいと考えておりますので、多くの檀信徒の皆様にご参詣いただければ嬉しく思います。